【お役立ちミニ講座Vol.20】人事労務関係のITシステム化を目指す前に予め知っておきたいことを余すことなくお伝えします(^^ゞ

みなさんこんにちは🌟もうすぐ夏至で、最近は日の出が早くて日の入りは遅くなっているので、1日がとても長く感じられますね🌞何か得した気分になりますが、一年も半分は過ぎたということ(^^;)オフィスこころも令和3年6月に開業して、おかげさまでちょうど3年目に突入できました🏢今日は開業時より少しずつ構想を積み上げてきた、人事労務関係の内製化の支援に関して、事業所の皆様にお役に立てる情報をオフィスこころが知る限りにおいて提供できればと思います(^^ゞ

事業所に役立つ情報って、中小企業事業主お助けわんこのしろ吉にとっては、それは聞き捨てなりません!

そうね、今回は、人事労務関係の業務内製化を実現しようと思ったら、システム化は避けて通れないところだけど、全くイメージのつかない事業所様にとって、システムを導入したら何ができるようになるのか?選ぶときに最低限知っておきたい着眼点についてお話していきますね!

私の勤めている会社は、中小企業で30人くらいなんですが、総務経理関係の方、毎月20日ごろから、従業員の勤怠を確認して、給与計算するまでの作業がほんと大変そうで。。勤怠はタイムカードでやっているけど、その集計にも時間がかかっているみたいです。システム化するとこれらの作業が楽になるとは聞いているんですが、なかなか現状を変えたり、費用をたくさん掛けられないっていうのもあって、とりあえず現状維持の日々です。。何か希望の光が見えることがありましたら、ぜひ教えてあげたいです!

ずきんちゃん、そんな会社にはほんとぴったりな話なのよ(;'∀')まずは、人事労務関係の事務の効率化を図るためにどんなシステムが必要なのか、システムでどんなことができるのか?などについてお話してくわね。

Contents

人事労務関係の事務の効率化を図るためにシステム導入で何が解決できるのか?大きく分けて3つの視点で考えよう。

①勤怠管理システム→従業員の労働時間をより客観的に管理でき、日々の勤怠の集計を効率的に行えるものがベスト!

 皆様の事業所では勤怠管理はどのように管理されているでしょうか?おそらく勤怠管理システムを導入していない事業所では、大きくは以下の2種類に分類されると思います。
 1.タイムカードで出社退社時に勤怠打刻 給与締め日に担当者が集計データをひとつひとつ確認
 2.紙の出勤簿に出社時刻退勤時刻を従業員が記入し、管理者が日々チェック、給与締め日に担当者が手作業で集計
平成29年1月に労働時間の適正な把握のための使用者向けの新たなガイドラインが作成され、労働時間管理に関しては原則として以下のように定められています。
・ 使用者が、自ら現認することにより確認すること
・ タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること
上記の方法はおおむねこの原則論に沿った形にはなるとは思いますが、実際には出社退社時間が正確でなかったりすることも現実的には多々あるのではないかと思います。というのも実際には残業しているのに、退社時間はそれより前になっている(ならされている?)という事例が後を絶たないからです。労基署は例えば従業員からのタレコミがあった場合に、実態調査に入ることもあると思いますが、よく確認されるのはパソコンのログオンログオフの記録になります。それと実際の退社時刻が乖離していたとなると未払い残業の問題になりかねません。これについては、勤怠管理システムをただ導入したからと行って直ちに解決できるものではありませんが、勤怠管理システムの中にはパソコンのログオンログオフと連動して確認できるものや打刻器の設置場所の工夫、スマホ打刻の場合は位置情報でどこで打刻されているかを把握できるものもあったりと、工夫次第でより客観的な把握をすることができるので、システム導入の際には事業所の特性とそのシステムの特性が充分マッチするかを把握して導入するのがベストとなります。また、勤怠管理システムを導入する一番のメリットとしては集計作業の効率化ではないでしょうか?日々、出勤退勤の記録が蓄積され、時間外や休日労働、深夜労働が何時間なのかも、きちんと設定をしておけば、自動的に集計がされます。ただ、この自動的に集計ができるようにするために、「事業所と従業員の間でその運用方法をしっかり確認し、システムの設定を正しく行っておくこと」が何より重要と言えます。

②給与計算システム→勤怠管理システムと連動して自動的に給与計算ができ、最新の法改正にも対応したクラウドシステムの導入がベスト!

 給与計算についても、事務の負担が相当かかるものになりますが、システムを導入していなければ、残業などがあった場合は、その時間と残業単価で残業代をひとつひとつ計算していく必要があります。無料のエクセルソフトなどでもある程度はできるものであると思いますが、令和5年4月には中小企業の60時間超えの時間外労働の割増率も変わりましたし、保険料控除ひとつとっても、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、住民税、所得税の控除のタイミングや計算などはそれぞれルールが違って、なかなか複雑なことが多く、中にはアウトソージングで社労士や給与計算専門の会社に頼んでいたりするところもあると思います。控除については、クラウドの給与計算システムを導入しましたら、リアルタイムで料率改定に対応しているので、設定さえ間違わなければ自動で控除額が自算されます。また、勤怠管理システムと連動することで、勤怠管理のデータから残業代を含めた給与計算が自動的に行われるので、よりその威力を発揮できるようになります。勤怠管理と連動した給与計算システムがあれば、自社でも充分に給与計算が行えるようになると思います。ただ、注意すべきこととしてはその設定については正しく行わないといけないですし、システムで自動計算と言っても、一応最終的には人間の目で確認するのがベストですし、そうすることで給与計算の事務は短縮化した上で、精度は格段にあがるものと思います。

③労務管理システム→e-Govより電子申請は無料でできますが、本当に効率化していますか?給与データや従業員データに基づき電子申請を行い、申請したデータがきちんと情報として蓄積されるシステムがベスト!

 ひと昔前までは、社会保険や労働保険などの手続きについては行政機関に赴いて、紙の届書に記載してというのが当たり前でした。今は国の方も電子申請を推進しているので、その普及率も随分高まりました。e-Govなどの電子申請のやり方についても、社会保険、労働保険とも丁寧なパンフレットがありますし、それに沿ってやれば、ある程度そういったシステムを利用するのに抵抗のない方は十分電子申請を使いこなせるようになるかとは思います。ただ、紙で届書を提出していた場合と比べて本当に効率化できているか?と言えば、オフィスこころも日本年金機構在職時に電子申請を推進していた身と今社労士として色々なシステムを見てきた中で総合的に言えるのは、e-Govなどを利用して電子申請をしているだけであれば、行政機関に赴くコストは削減できるけれど、全体としての事務の効率化に繋がっているかはまた別問題だということです。何故なら、e-Govなどでいくら電子申請をしてもその情報は蓄積されませんし、給与データや従業員データとも繋がっていなければ、申請の度に再度入力という、紙での記載とそれほど変わらない労力をかけてやってしまっているという罠に陥るからです(従業員データについては行政機関からデータをいただくことも可能ですが、最低限の基本情報になるのと報酬なども毎年変わる度に新しい従業員情報を更新または取得しなければいけないという二度手間もあります。)一度やってみた方は分かるかと思いますが、頻繁にエラーが起こりますし、返戻になった場合の再申請などにも結構な手間がかかります。e-GovにAPI連携された電子申請ができる労務管理システムを導入した場合、給与データや従業員データを元に電子申請して、その結果はまたシステムに蓄積されていくというのは、その場しのぎの対応ではなく、担当者が変わっても情報を繋げることができる財産になります。ただし、労務管理システムも結局はe-GovとのAPI連携になりますので、e-Govから電子申請してもエラーになることは同じようにエラーになりますが、システムによってはエラーになる前の注意喚起メッセージであったり、実際にエラーになってからの再提出までにかかる手間が格段に楽であったりと費用はかかりますが、やはり労務管理システムより電子申請するメリットは大きいと思います。
上記の他にも、「有休管理」や「給与明細」、「年末調整」のシステム化も考えてみよう。他にも業種特化型のシステムや人事評価業務までできるシステムもあり。
 上記3つの主要3システムを紹介しましたが、この他にも従業員の有給休暇を管理できるシステムであったり、給与明細を従業員のスマホなどに公開できるシステムであったり、毎年煩わしい年末調整が従業員のスマホなどからもできる年末調整のシステムであったり、便利なシステムは探せば色々とあります。有給休暇の管理であれば勤怠管理システムの中で出来るものもたくさんありますので、それが一番効率的ですね。給与明細の公開は給与計算システムと連動しているのがほとんどです。また建設業や運送業などその業界独自の業務に連動したシステムに付随した勤怠管理ができるものであったり、人事評価もすべてシステム上で行えて蓄積できていくシステムもあります。日々世の中のシステムは進化しています。自分の事業所にあったシステムを見つけ出し、システムでできることはシステムにしてもらい、その分労働時間を削減してより人にしかできない業務に特化できる体制ができればベストですよね。
どれか一つのシステムは既に導入済みの場合、そのシステムと連携できるかどうかはシステムを選ぶ際の最重要ポイント!システムの仕組みや料金体系も様々!
 事業所様の中には、「勤怠システムだけなら導入しているよ」とか、ひとつくらいはシステム化できているところも結構あるのではないかと思います。その場合、例えば次は給与計算のシステムを導入しようと思った場合に、その給与計算システムに既に導入している勤怠システムのデータが連動できなければその効果は半減してしまいます(-_-;)ですので、購入の際には、連動ができるかどうかは大きな判断材料になりますし、もし連動できないのであれば、連動できるシステムを新たに導入する選択肢も考えられます。また、システムの形態は様々でひとつのシステムの中に、勤怠や給与計算、有休管理などすべて出来るようになっているものもあれば、アラカルト式に必要な機能を足していくシステムもあります。またシステム同士の相性もあって、システム同士でAPI連携できるものもあります。この他、労務管理システムから電子申請ができると言っても、そのカバーできる範囲も違いますし、料金体系なども様々です。クラウドシステムの料金体系で一番多いのは従業員一人につき、月額○○円というものです、また基本料がいくらで従業員△人以上は一人につき○○円などというのもあります。導入しようと思ったらまずは複数社からパンフレットと見積もりをとって話を聞いて比較検討するという形が一般的ではないかと思います。また無料お試し期間があるところもあるので、それを利用するのも良いですね。

自社だけで適切なシステムを導入し、かつ適切な初期設定と運用をすることが可能か?コンサルタントを必要とするか?

 以上、人事労務関係で導入できるシステムを取り入れようと思ったときに最低限必要な情報をお伝えしましたが、ここまで聞いて、適切なシステムを選択することができそうでしょうか?逆に情報があまりないままに選んだシステムがそれほど有効でなかったりと言ったことが万一起こった場合、またシステムを変えるとなるとその度に大きな労力と支出が必要になってきます。なので、最初のシステムの選定や初期設定、運用方法の取り決めというのは何より重要なのです。一度導入すれば、システムの会社のカスタマーサービスセンターであったり、サポートはある程度してもらえるとは思います。ただ、そのシステムによっては電話対応には別途費用がかかったり、無料の対応はメールやチャットでの対応のみであったりとサービス内容は正直様々なので、システム導入の際にはそのサポートの範囲についてもしっかり確認しておきましょう。仮に複雑な勤怠管理の初期設定であったりした場合、システムの会社でのサポートもありますが、基本その会社固有の事情について相談対応というのは有償であることがほとんどですし(例えば大手の勤怠管理システムでは2か月間専任コンサルタントの伴走支援がついて50万円など)、またお金を払っていてもシステムの会社だけで答えられない専門的なことに関しては社労士などの専門家に結局聞いてくださいと投げられることもあります。自力で探して調べて設定するというのもそれはそれで経費削減になり、勉強にもなりますし、よいかとは思いますが、そのためにどれだけの時間と労力がかかるでしょうか。誤った道に進まないように、システム会社とは別にコンサルタント会社や銀行のコンサル部門であったり、その業界を全体的によく知りシステム導入の支援もできる社労士などの専門家のサポートがあればよりスムーズにシステム導入に繋がることもあります。何故ならシステム会社は自社のシステムを売り込みたいあまり、他と比べる隙を与えないかもしれないので、本当にそのシステムが適切なのか長期的に費用のかかるものですから客観的なアドバイスなりは最初に聞いておいて損はないかもしれません。またそのコンサルタントの伴走支援を実際に頼んだ場合の料金についても会社によって様々であると思います。相場と聞かれてもなかなか難しくはありますが、その事業所の現状を把握して適切なシステムの提案をして、さらに初期設定を行い運用支援まで数か月サポートを行うことまでとなると一般的には50万円~100万円前後でかかってくるものだと思いますので、コンサルタントについても相見積をとって、そのサポート内容や相性も確かめながら必要な事業所様は利用してみるのもよいかもしれませんね。

システム導入にかかる費用(コンサルタントなどの導入支援料なども含む)に補助金や助成金を利用できる可能性はあるのか?

システム導入で利用できる可能性のある補助金や助成金はオフィスこころが知る限りにおいては大きく分けて二つあります。ここでは概要が分かるようにまずは、その補助金助成金の種類と着眼点について説明できればと思います。詳しい内容についてはそれぞれのホームページ等に記載がありますのでリンク先などでそちらをご確認ください。

①IT導入補助金

まずはこちらの最新のリーフレットを軽く確認してみてください。
IT導入補助金は結構有名だと思いますが、中小企業、小規模事業者等のIT導入・DXによる生産性向上を支援するために2017年より創設された経済産業省管轄の補助金になります。会計システム、受発注システム、ECソフトなどIT関係のシステム又はツールならほぼ何でも対象になりますが、先に紹介した人事労務管理関係のシステムについても対象となっており、通常枠A類型で補助額は5万円~150万円、補助率は1/2となっています。補助金なので、申請したあと採択がありますが、採択されましたら、システムの費用が2年間も補助される(昨年度までは1年間でした!)のと、またコンサル会社などに頼んだ導入支援料や保守サポート料なども経費に入れることができ、それも補助されるので大分お得ですね。ただし、そのITシステムを導入することによって労働生産性の伸び率が1年後に3%、3年後に9%以上になるような計画を作成したり、事前にGビズIDプライムを取得して、独立行政法人情報処理推進機構の「SECURITYACTION」の宣言や中小企業庁の「みらデジ経営チェック」を事前に行うことが前提となります。また採択率を上げる加算ポイントとして例えば労働関係では給与支給額を年率平均1.5%以上増加させる事業計画を従業員に表明したり(ただし、医療や介護、社会福祉のの事業者は不要)、「女性活躍推進のえるぼし」や「次世代育成支援のくるみん」を取得していたり、100人以下の事業所は「一般事業主行動計画」を公表していたりすることも対象になっていますので、実際申請するまでにある程度の下調べ期間と準備は必要になります。実はIT導入支援事業者でもあるオフィスこころなりにこのIT導入補助金について事前に知っておきたい着眼点について以下まとめましたので、ご確認ください↓
🌼IT導入補助金を利用する前に知っておいたほうがよいこと7選!
✅IT導入補助金を利用するためにはまず導入したいシステム(IT導入補助金では「ITツール」と言います。)がベンダーと呼ばれるIT導入支援事業者によって登録されているかを確かめる必要あり。対象ツールになっていたら、そのIT導入支援事業者が販売から導入支援や補助金の申請までサポートしてくれるものになる。(支援事業者はひとつではなくコンソーシアムを組んで複数の事業者で構成されている場合もあります。)その対象ツールを扱える支援事業者は近くの人かまた遠方からの支援になるのかもチェックポイントのひとつ。
✅システムの費用や導入支援料、コンサルタント料、保守サポート料は補助対象となるので、その費用を予め確かめるとともに、補助金の申請サポート料などは補助対象ではないのでその費用も別途かかるのかなど事前に見積もりを出してもらいましょう。
✅まずは採択されなければ意味がないので、加点ポイント事項を達成できるのであればその項目を確認してできるところは事前に取り組みましょう。詳しくは導入支援事業者やIT導入補助金事務局に確認しましょう。
✅採択されて初めてシステムを導入して費用を捻出するものなので、採択されなかったらシステムを導入しないことも考えられます。そのタイムロスや費用的損失も加味して、システムを導入する前には予め余裕を持って計画するのがベストですが、採択されなかったときのことも考えておきましょう。
✅GビズIDプライムの取得は必須なのでもし取得していなかったら速やかに取得しておきましょう。
✅採択されたら終わりではありません。一度採択されて、事業終了後、補助金が出るようになったら、3年間ほど効果報告として事業実績報告が必要になります。
✅IT導入補助金の申請や報告の手続きは全て電子申請でIT導入補助金の「申請マイページ」上で行うようになります。

②働き方改革推進支援助成金

 働き方改革推進支援助成金は厚生労働省管轄の助成金で様々なコースがあります。主に労働時間等の労働環境の改善を支援するために創設された助成金になります。人事労務関係のシステムを導入することは、結果的に労働時間の適正管理や時間短縮にも繋がることですので、こちらも費用助成の対象になります。例えば、「労働時間短縮・年休促進支援コース」であれば、60時間を超える36協定の上限時間を縮減させたり、時間単位の有給休暇や特別休暇を導入した場合などを成果目標として、そのために、専門家によるコンサルティングを受けたり、就業規則を改定したり、労務管理ソフトウェアを導入したり、生産性を向上させる機械、設備を導入したりした場合、その費用に対し、3/4が助成されます。取り組みに当たっては、予め計画書を提出して、労働時間等設置改善委員会を事業所の中で定期的に開催したり、労働時間に対する従業員からの苦情、意見、要望を聞く窓口を設置したり、事業実施計画を従業員に周知したりといくつかのステップは必要になりますが、取り組みを間違わずに正しく申請、事業実施すれば助成されるものになります。ただし、人気の助成金はその予算の範囲があるので、申請者が多くて予算がなくなってしまったらそこで終了という可能性もなきにしもあらずです。IT導入補助金より補助率が高いので、お得なのではと思われがちですが、人事労務関係のクラウドシステムに関しては、通常は月払いで費用が発生するものになりますが、その対象期間分の費用しか補助されません。例えば年度初めに助成金の要綱が出て、助成金を利用したいと思って申請します。申請してから労働局での審査を経て、交付決定が降りるのが約1か月後、そこから事業を実施してシステムを初めて導入となりますが、事業の終了期間は最長で翌年1月末までになるので、ここまでの期間で経費を実際に払ったものが対象になりますから、申請時期によっては助成対象期間が短くなります。また、例えば1年間システム使用料を前払いしていても月に対する使用料であればその対象期間しか助成されません。なので、長期的目線で考えるとシステム導入費用だけに関していえばIT導入補助金で採択されたほうがお得ではないかと感じています。ただし、IT導入補助金にはない、就業規則の改定費用や生産性向上の機械設備の導入に関してはこちらの助成金を利用したほうが良いと思うので、ケースバイケースであり、申請にかかる費用対効果で検討してみてください。その他も含めて働き方改革推進支援助成金に関して事前に知っておきたい着眼点は以下のとおりです。
🌼働き方改革推進支援助成金を利用する前に知っておいたほうがよいこと7選!
✅助成金なので、正しく計画書を出して、取り組みを間違わなければ受給できるものであるが、予算終了により打ち切りという可能性があるのでなるべく早めに申請しておきましょう。
✅クラウドシステムの利用料に関する助成対象期間は意外と短いので注意。就業規則改定や機械設備の導入との抱き合わせで行くのがベスト。
✅システムの導入支援料に関しても助成された実績があるが、予め相見積もりの提出が必要となる。
✅助成金の申請に関しては資料を揃えたり、計画書を作ったり、委員会を開催したり、ある程度の手間と時間はかかることは覚悟の上で取り組むこと。
✅それぞれのコースによって成果目標が異なり、成果目標ごとに助成額の上限額が決まっているので、実際にかかる費用で対応できる上限枠をまず確認する必要がある。(上限枠に足りない場合、賃金引き上げ時の加算で上限枠を広げることも可能)。また、36協定の上限時間を削減すると割と上限額が高いが、その交付申請時点で上限額を60時間を超える時間で高めに締結・届出されている必要がある。
✅事業を実施するにあたり就業規則の改定やコンサルタントで費用を払われた社労士と助成金を代行申請する社労士が同一であることは禁止されている。
✅以前は中小企業の対象として病院、介護施設などはサービス業として常時使用労働者数100人以下が対象であったが、今年度より300人以下で対象となり枠が広がっている。

【参考】興味のある方はまずは働き方改革推進支援助成金の各コースのリーフレットで要件をチェックしてみましょう!
労働時間短縮・年休促進支援コース →特別休暇や時間単位年休は割とハードルが低いので、少額の申請でよければこちらで十分かも?
労働時間適正管理推進コース →勤怠&給与計算システム導入の趣旨にはぴったりだが、労務時間の適正把握のガイドラインに関する研修が必須
勤務間インターバル導入コース → 勤務間インターバル制度を導入すれば良いが、月45時間を超える時間外労働の実態が過去2年間にあることが必要
適用猶予業種等対応コース(建設業)
適用猶予業種等対応コース(運送業)
適用猶予業種等対応コース(病院等)
2024年4月に適用猶予が解除される建設業、運送業、病院の3業種に対応するコースが今年度より新設されましたので、対象業種の事業所様はチェックしてみてくださいね!

オフィスこころの所見

長文におつきあいしていただいた皆様ありがとうございました(^^;)まずは、システムを導入する前に自社の業務がどのようになっているか洗い出すところから始めるのが重要ではないでしょうか。システム導入によってそれがどれだけ削減される見込みがあるのか、システム間の連携はうまくいくのか、事前に十分検討してから取り入れていただくことをお勧めします。また、システムの安さだけでなく、その機能や長期的な目線も大事にしていただきたいですね。初期費用の負担軽減には補助金や助成金が役立つこともありますから、利用できる場合はチャレンジしてみるのもひとつの手ですし、利用しないのも選択肢のひとつです。オフィスこころも開業3年目に突入し、これまで蓄積してきた情報をここで一気に出してみました。こちらの情報がシステム導入で事務効率化を考える事業所様のお役に立てれば幸いです。

今日の情報は頭の中で整理するのが大変だけど、何か凄く良い情報であることはひしひしと感じました。システム導入を考えるきっかけになる材料を知ることができたので、事業所さんのお困りごとを素早く察知して、しろ吉も何か役に立つことができればいいなと思います。まずはヒアリングが大事ですね🌟

さすがしろ吉くん!慣れた環境を変えることは、ご存知の通り人間何より大変だと思うのですが、効率化することによって削減できた労力を新たな事業や取組に転換することができる可能性もあることを考えれば、費用は掛かっても導入する価値はあると思います。一度変えるという方針を決めたら、それに向かって引っ張っていけるキーパーソンとなるような方がいたら一番良いですね。何をするにも人が大事で必要になりますから、従業員の意見も十分取り入れながら、業務改革していきましょう。

今日のことは、総務経理関係の方にもお伝えしようと思うのですが、オフィスこころさんも相談に乗ってもらえるのですか?

はい、この投稿でも持ちうる限りの情報は出しましたが、個別具体的な相談をしたい方は、専門家の意見として個別に聞いていただいても大丈夫です。他のコンサルタント会社や社労士等から色々話を聞いた後のセカンドオピニオンを求めるのでも大丈夫ですよ。また、ホームページの気まぐれ活動日誌でも案内したIT導入補助金支援事業者に関しては、労務管理の専門家である社労士、補助金申請の行政書士、システム販売者としての3つの利点を生かしたオフィスこころ独自の取り組みになりますので、オフィスステーションがぴったり合うような希望の事業所様にはできる限りご支援できればと思っています(^^ゞ
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