勤怠管理(ハーモス勤怠、給与明細)と給与計算(オフィスステーション給与)の組み合わせシステム設定事例を紹介します!

みなさんこんにちは!すっかり秋めいて涼しくなりましたね🍠先日いつも通る道を何気なくいつも通り自転車で通っていたところ、ふとランチも食べられるお魚料理のお店が細い路地から入って奥まったところにあるのを発見しました。そのお店はずっと前からあるはずなのに今まで全く気づかず💦早速街中ランチのレパートリーに加えさせてもらいましたが、視点を変えて見ると今まで知らない世界が見えてきたりして楽しいですね🌼

さて、久しぶりの投稿で何にしようかなあと思ったのですが、今日はより実務的に、最近行ったシステム導入の事例を少し紹介したいと思います。普段、オフィスこころが事業所様にシステムを案内するときに、一番心掛けていることは「その事業所にとっての現時点での最善を尽くす」ことにあります。そして目的は「正しく労務管理しながら、労働時間を減らし、全体として経費削減につながり、本来の業務に集中してもらうこと」です。何が最善なのか?は、最初から簡単にわかるものではありません。事業所の特徴や業種、労働者数、手続き業務は自社でやるのかそうでないのか、給与計算の特性や自社でやりたいのか委託したいのか、予算、会計システムは何を使っているかなど色んなことを総合的に考えないといけません。最初からこのシステムを使いたいというところは別として、実際に導入してもらうまでにどういった労務管理をしていて、どういう給与計算をしているのか、就業規則、賃金規程はどうなっているかなどをより詳しくヒアリングしていく必要があります。また、ヒアリングした内容に基づき、それがシステムを導入することによって叶えられるのかどうかを、事前にある程度シュミレーションした上で提案していく必要があります。

一例として、今回導入した事業所は、顧客宅に訪問して仕事を主に行う事業所になるのですが、従業員が増えてきたため、まずは勤怠管理のシステム化と給与計算を依頼したいとのことでした。
勤怠管理集計の現状と要望としては主に以下のものです。
・従業員は個々に仕事をしているので、自分のスマホで打刻できるものがよい(今までは実際の勤務時間に基づきタイムカードに転記)。
・シフト制なので、シフトをシステム上で組んで公開できるのがよい(シフト表はエクセルで作成)。
・車を使うお仕事なので、アルコールチェックの記録が毎日必要(今まではLINEにアルコール値と顔の写真を送付)。
・運行距離に応じてキロ単価で手当を出しているので、その距離を集計したい(今までは各自始業時と終業時のメーターを手書きで記録)。
・有給休暇管理もシステム上でしていきたい(今までは紙の管理)。

また給与計算の現状と要望に関しては主に以下のとおりです。
・給与計算は今まで自社で代表がやっていたが委託したい。(給与明細はパソコンで作成、賃金台帳は任意様式に転記。)
・労務管理の手続はオフィスこころで既に受託していてオフィスステーションに労務管理台帳あり。
・正社員と契約社員、パート、アルバイトの構成。キャリアアップ助成金の活用希望あり。
・確定拠出年金を最近導入した(一部選択制)。
・基本給、手当の他、件数により変動する歩合給がある。
・会計は税理士事務所でやっているので連携などのこだわりはない。
・雇用契約書等はまだ紙管理でも構わない。

これらを考慮して、まず勤怠管理については、料金体系に違いはありますが、スマホ打刻とシフト管理、有給休暇管理についてはほぼどのシステムでもできます。また運行距離など勤怠とは違う補助項目を集計する機能などもできるシステムはいくつかあるのですが、アルコールチェックの記録を何枚でもずっと残せるシステムとしてオフィスこころで調べたところ、「ハーモス勤怠」がよいのではないかと提案し、まずはメーカーさんからの商品説明をZoomで受けてもらいました(説明の際はオフィスこころも必ず同席します)。そこで、導入支援プランなどの説明もありました。メーカーさんの導入支援は結構高額なのですが、Zoomアドバイスのみになり、事業所が自分でそのアドバイスに従って設定していかないといけないなど、選任担当者もいない中でそれを行うのは困難なので、オフィスこころのほうで代行設定までさせてもらうことになりました。それで7月に1か月くらいかけて、オフィスこころで設定作業を行いまして、7月末に管理者に設定状況や使い方など訪問して説明、その後はチャット応答で対応。8月から現状のタイムカードと並行して一部運用して従業員にも徐々に周知、9月分から完全にシステム移行することができました。

それで、給与計算のほうはどうするかという話になるのですが、まずはハーモス勤怠で集計した結果を取り込んで自動的に計算できることが大前提になります。ハーモス勤怠の関連商品として「ハーモス労務給与」というのが最近発売されていたので、それを利用すれば一番早いと思われますが、さらにこちらを導入しようとすると価格がまあまあするのと、労務手続きをオフィスこころが受託している中で、こちらのシステムは社労士の提出代行申請に未だ対応されていませんでした。導入支援限りで自社でやっていこうという事業所であればそちらをまずはお勧めするのですが、これからもオフィスこころと共同でバックオフィスに対応していく予定なので、今オフィスこころで管理している「オフィスステーション給与」の計算機能を使って、ハーモス勤怠から取り込んだデータで給与計算を行い、給与明細は、ハーモス勤怠の中に無料で給与明細を使える機能があるので、そちらにデータを連携することで、従業員が自分のスマホで勤怠も打刻できるし、給与明細も確認できる、またやろうと思えばハーモスで年末調整もできる状態にできるようにすることを選択しました。オフィスステーションにも給与明細機能や年末調整機能はありますが、従業員はすでに勤怠をハーモス勤怠で使っているので、システムが二つに跨るよりは、ひとつのシステムで確認できた方がわかりやすいという考えからになります。ちなみに管理者用にはオフィスステーション給与のアカウントを発行し、システム利用を許可し、データ出力や電子報告、電子納付なども自由にしてもらえる形にしました。勤怠締めから給与計算の流れとしては以下のような感じになります。

【参考】ハーモス勤怠、ハーモス給与明細とオフィスステーション給与の組み合わせ工程
①月末にハーモス勤怠締め 月次データ出力
②オフィスステーション給与にハーモス勤怠の月次データCSV取込み、自動計算と変動給の取込みを駆使
③オフィスステーション給与確定後に明細出力用の給与データ出力、備考欄など加工
④ハーモス給与明細にカスタマイズ作成した給与データCSV取込み
⑤ハーモス給与明細で明細表示および配信処理

最初は、この連携がちゃんとうまくいくのか少し不安だったのですが、オフィスステーションの給与計算機能は結構カスタマイズ性が高いので、API連携していないシステムでも最初にマッチング作業というハーモス勤怠とオフィスステーション給与の勤怠項目を一致させて、CSVデータを取り込むようにすれば、意外と簡単にデータを取り込むことができました。また、オフィスステーション給与では、勤怠項目の他、変動給なども、CSVデータなどから取り込むことができます。給与計算の設定で勤怠データから自動で計算できない項目または割増の基礎賃金に含めたい項目などはこの変動給の取込み機能を使って取り込むこともできます。また確定拠出年金については、それ専用のすべてを網羅できる機能(明細表示の分かりやすさ、拠出した単価を含めての割増計算など)はあいにくないので、現在ある機能の中から工夫して使っていくしかありません。その点は少しマイナスポイントになりますが、とりあえず今考えられる範囲でのベストで対応するしかありません。

ちなみに、オフィスステーション給与計算からハーモス給与明細へのデータ転送は結構工夫が要りました。コツを掴むまで何度も失敗しましたが、備考欄も含めてカスタマイズできるようこちらも最初の設定が肝心になります。ただ、一度そのひな形ができればあとは微修正していくことで項目が増えてもカスタマイズできると思います。オフィスこころのデモシステムで表示させた架空の事業所の給与明細はこんな感じになります。

ハーモス

オフィスこころでは、最初から「これを使ってください。」ではなく、その事業所にとっての最善な選択を提案するようにしております。そのために、様々なシステムの特性を学びつつ、ご依頼いただける事業所様には現状と要望、給与規程などをじっくりヒアリングさせてもらい、導入支援を含めた見積書と提案書を作成します。そのパターンはひとつとは限らず、システム費用も様々になりますが、その中から予算にあわせて選択してもらう形で進めて行こうと思っております。規模や業種、自社計算、自社手続き希望によっては運用がうまく形になるまで半年がかりになることもあると思いますが、一度その型ができるとあとは微修正で対応していく形でやっていけます。いざ蓋を開けてみると、その産みの大変さにシステム導入に躊躇することも多々あると思いますが、サポートのご要望がありましたら、課題解決に向けて最善を尽くして取り組みますのでお声がけください。

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